このnoteでは認知症に関連した情報発信と全国区市町村での取り組みを紹介しています。
ブログ「認知症ちいきマップ」では過去noteに掲載した記事のまとめとその他、興味のあるものを雑記ブログとして紹介しています。
本日、若年性認知症コーディネーターに関しての部分を追記しましたので宜しければご覧ください。
eスポーツの話題は過去様々行いましたがデータとしてまとめて公表している自治体は多くないと思います。


今回話題にする埼玉県鶴ヶ島市では令和4年度より、健康づくりをキーワードに「デジタル活用支援」と「シルバーeスポーツを活用した認知症予防」に取り組んでいます。
このうち、シルバーeスポーツを体験することによる認知機能維持効果検証の結果がまとまりました。
ポイントは下記に記載の通りですが認知機能を見るいくつかのスクリーニングで効果を示していることは良い成果だと感じました。
半年間週1回eスポーツを実施した結果ということにはなりますが、市内在住の65歳以上の方(男女24名うち男性8名、女性16名)で年齢は76.0±4.2歳とのことで良くある介護予防に参加される方に十分効果が期待できる内容かと思います。
あとは費用感とサポートするマンパワーを含めたトータルの判断にはなりますが今までとは違う介護予防、認知症予防の取り組みとして定着するかもしれないきっかけの一つになると感じました。
検査結果
〇ファイブ・コグ検査・・・手先の運動課題および5要素(記憶・注意・視空間認識・言語・思考)の合計において「改善傾向」となりました。(報告書P10 図3)
〇物忘れ相談プログラム・・・3つの言葉の復唱・時間の見当識・図形選択等の各項目及び合計点は「維持」となりました。各回答に要した時間を比較した結果、図形選択①(立方体の選択)において「改善傾向」にありました。(報告書P13 図4、5)
〇MMSE(ミニメンタルステート検査)・・・認知機能は「維持できていた」と考えられました。対象者別にみた得点の変化の結果、合計点を左右するのは「計算」であり、脳の情報処理の円滑さが影響していると考えられました。(報告書P18 表11)
〇eスポーツ実践前後において改善した各認知機能検査の項目に着目すると、その共通点は「情報処理の速度」でした。今回の結果は、情報処理速度の改善(短縮)に対して有効であったと言えます。

シルバーeスポーツ体験をすることによる認知機能維持効果検証結果を公表します
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