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認知症当事者の社会参加、就労支援 ##26

就労・社会参加

このブログでは認知症に関連した情報発信と全国の市町村での取り組みについてnoteで投稿した内容をまとめて紹介しています。
またその他、興味のあるものを雑記ブログとして紹介しています。

今回のテーマは「当事者の社会参加、就労支援」についてです。

非常に難しい課題でもありますが、今後の共生社会実現に向けては避けては通れない内容になります。

いつかの視点から紹介していますのでご覧ください。

 

就労・社会参加に関するアンケート調査結果

まず現状把握からになりますが少し過去の調査から紹介します。

みずほ情報総研株式会社は、平成30年度老人保健健康増進等事業にて当テーマも含む調査を実施しました。

概要をざっくり紹介しますが、若年性認知症の人の3割が就労継続希望されており、1割が転職・新規就労を希望しているという現状があります。

特に現役世代における就労支援のニーズが示唆されました。

また認知症の人の就労・社会参加支援の相談も6割近くの市町村包括支援センター等で受けており、ニーズの顕在化も明らかになっています。

ただ一方で当事者本人が望む就労・社会参加に至っていない現実があることもわかっています。

みずほリサーチ&テクノロジーズ : 若年性認知症を含む認知症の人の就労・社会参加の実現に関する調査結果
みずほ情報総研株式会社は、平成30年度老人保健健康増進等事業「地域共生社会の実現に向けた若年性認知症を含む認知症の方の就労、社会参加等の支援のあり方と、市町村、県と地方厚生局、労働局との連携方策、関係機関の役割に関する調査研究事業」を実施し...

出典 地域共生社会の実現に向けた若年性認知症を含む認知症の方の就労、
社会参加等の支援のあり方と、市町村、県と地方厚生局、
労働局との連携方策、関係機関の役割に関する調査研究事業

 

若年性認知症コーディネーターと就労支援

そういった中、現在は当事者の就労支援を考える上で若年性認知症コーディネーターの役割が重要となります。

下記リンクでも内容は少しまとめていますのでご覧ください。

地域共生関連
地域共生関連(地域で認知症の話をすると出てくるキーワード)について紹介します

【若年性認知症⽀援コーディネーターの業務内容】

若年性認知症に関わる様々なご相談に応じます。また、居場所づくりや普及啓発などにも取り組みます。

・相談⽀援(受診・受療⽀援、就労⽀援、制度・サービスの情報提供 等)
・若年性認知症の⽅の居場所づくり、社会参加⽀援
・⽀援のネットワーク構築、研修会開催・普及啓発、認知症の⽅からの発信の機会の支援 等

出典 横浜市立大学

役割の中でも就労支援の相談は多いようで、経済的な支援も含め対応を行っています。

また同時に社会とのつながりづくりの支援も行っており、県内1~2名程度配置されているコーディネーターだけ解決するのは中々困難な状況になっています。

 

出典 市町村における若年性認知症施策の推進のための手引き【概要版】

 

認知症共創コミュニティ「BLG高知」

そういった中企業団体、そして地域でこういった支援を行う活動も広まってきました。

高知県高知市では地域・社会・仲間とつながる加盟型認知症共創コミュニティ「BLG」の新しい拠点「BLG高知」が誕生しました。

「BLG」を知らない方も多いと思いますので説明も入れておきます。

「BLG」は日本で初めて社会参加型デイサービスを実現した前田隆行さんがスタートした、まったく新しい加盟型認知症共創コミュニティです。

できることを当たり前に、新たなチャレンジも当たり前に。認知症・要介護になってから忘れていた、当たり前のコミュニケーションを取り戻すことができます。
下記のホームページもご参考ください。

BLG -地域・社会・仲間とつながる加盟型認知症共創コミュニティ-
日本で初めて社会参加型デイサービスを実現した前田隆行がスタートした、まったく新しい加盟型認知症共創コミュニティBLG。認知症・要介護になってから忘れていた、当たり前のコミュニケーションを取り戻すことができます。

出典 BLG

高知市で代表を務めるのは2019年、若年性アルツハイマー型認知症と診断された山中しのぶさんです。

山中さんが自身の居場所を模索するなか、100BLGの創業時からの加盟事業所であるBLG八王子に見学に行ったことが、「BLG高知」誕生のきっかけとのことです。
日本ではじめての認知症当事者が代表をつとめるデイサービスとして注目を集めています。

当事者が中心となり地域・社会・仲間とつながるコミュニティというコンセプトは非常に素晴らしいものがあります。

こういった取り組みはこれから認知症になるかもしれない方、現在MCIの方も含め多くの方が関わっていき、将来認知症になった方が自然と参画していくそういった文化が根付いていくことを期待したいと思います。

地域・社会・仲間とつながる加盟型認知症共創コミュニティ「BLG」に、日本ではじめての認知症当事者によるデイサービス「BLG高知」が誕生!
100BLG株式会社のプレスリリース(2023年4月7日 10時00分)地域・社会・仲間とつながる加盟型認知症共創コミュニティに、日本ではじめての認知症当事者によるデイサービスが誕生!

出典 PRTIMES

 

生きやすい街づくりを考える(豊田市、新潟市、京都市)

そしてさらに地域全体で社会参加も含めた生きやすい街づくりを考えることも行われています。

愛知県豊田市での取り組みでは、認知症の人の社会参加に向けた各地の取り組みを紹介し、誰もが生きやすいまちづくりを考えようという催しが開かれました。

福祉施設で開かれた催しはNHKの主催で開かれ、地域の福祉関係者や高校生などおよそ20名が参加されました。

 

認知症の人社会参加へ 生きやすい街づくり考える 愛知豊田|NHK 東海のニュース
【NHK】認知症の人の社会参加に向けた各地の取り組みを紹介し、誰もが生きやすいまちづくりを考えようという催しが愛知県豊田市で開かれ、認知症の人が能力…

出典 NHK

その中では認知症の人が能力を発揮できる環境を作ることが大切だという意見などが出されました。

さらに他の地域も含め役割が紹介されていました。

豊田市:介護事業者が子ども食堂で認知症の人に調理や盛りつけを担ってもらう取り組みを進めていること

新潟市:認知症や引きこもりの人などさまざまな境遇の人が思い思いの時間を過ごすことが出来る農業用ハウスを設けていること

京都市:認知症の人に公共交通機関で外出を楽しんでもらおうと駅のそばに定期的にカフェを開いたりしていること

 

調べてみると社会参加の形は様々あり、ちょっとしたボランティアから、ものづくり、野菜作りから収穫して道の駅で販売して賃金を得るようなところもあるそうです。

まずは認知症の人が何もできないと決めつけない事、やりたいことを一緒に考えてみること、そして一緒にやってみること、それにより前向きな雰囲気が醸成されることで認知症があってもなくても関係ない共生社会の実現に近づくと感じました。

 

まとめ

今回のテーマは「当事者の社会参加、就労支援」についてでした

実はこのテーマは私も関心の強い所ではあるものの、現状を考えると非常に難しい課題でもありまとめるにはまだまだ整理が不十分であると感じていました。

ただ地域で様々な活動をしながら当事者に支援している様子を見ていると現状わかっていることだけでもまとめながら整理していこうかと思いました。

今後の記事の追加に合わせて記事の修正は随時行っていきますが皆さんによりわかりやすくお伝えできるようこのテーマも避けず取り上げてきたいと思います。

最後までブログ記事みていただきありがとうございました。




 

 

過去のnote記事

#90 https://note.com/map_chiiki/n/nd0326fa635bc

#283 https://note.com/map_chiiki/n/n24d5cd5fb786

#332 https://note.com/map_chiiki/n/n21ca3fdc62dc

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